臨床老年看護雑誌に『レビー小体型認知症が「よくならない」理由を考える』というテーマで特集記事を載せていただきました。
レビー小体型認知症では、抑うつや妄想、幻視(幻覚)に加え、レム睡眠行動異常症と呼ばれる「夜間の病的な寝ぼけ」などの精神症状が認知機能低下より先にあらわれることが珍しくありません。「老年期うつ病」や「妄想性障害」として精神科で治療を受けている高齢者が、実はレビー小体型認知症だったと後からわかることもよく経験します。
認知機能低下、精神症状だけでなくパーキンソン病と似た運動症状をきたすこともある特徴的な病状ですが、病初期からそれらの症状が揃っていることは少ないため、高齢者の精神症状や運動症状を評価する際には常にレビー小体型認知症の可能性を念頭におく必要があります。
特集では、看護師さん向けに認知機能低下、精神症状、運動症状それぞれの治療戦略とケアのポイントをまとめています。