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認知症の方の介護をする上で覚えておきたいこと

ご家族が認知症になった時、介護について悩む方も多いでしょう。

最初は単なる物忘れ程度で普通に会話することも、自分で生活することも可能だったのに、症状が進むにつれて会話が成り立たなくなり、危険な行動をとることもあります。さらに認知症は今のところ治療によって進行を遅らせることはできても、根本的治療はできません。終わりの見えない介護を続けるのは、家族にとっても負担の大きなものです。しかし実は、認知症の介護はいくつかのポイントを押さえておくことで、楽になります。今回は、認知症の方を介護する上で重要なポイントをご紹介します。

まず、最も大切なことの一つは、「相手の気持ちになって考える」ということです。ご本人の発言や行動を否定しないこと、叱らないことが大切と言われています。コツとしては、自分だったらと置き換えて考えてみるのがよいでしょう。もし、自分がされる側だったら、どのようにされたら最も嬉しいでしょうか。また、心穏やかにいられるでしょうか。認知機能が低下することにより、感情の制御もしにくくなります。激しく抵抗したり怒り出したり、また、強い不安を感じて体調を崩したりなどすることもあるのです。幻視や妄想の症状が出ている時のことを例にとると、本当は他に誰もいないのに、「部屋に誰かがいる」と訴えられたとします。この時「誰もいないよ」と説明することで落ち着くなら、それが一番いいのです。しかし、「誰かがいるに違いない」と頑なに現実を受け入れられない場合は正論を押し付けるのではなく、本人の訴えの根っこにある不安に目を配るといいでしょう。何か一つのことに気持ちがとらわれているときには、多くの場合所在のなさや居心地の悪さ、漠然とした不安が背景にあることがほとんどです。違う話をしてあげたり、一緒にお茶をするなど、本人が不安の渦から抜け出せるように関わることが安心や信頼につながります。また、認知症の方は脳の処理能力が低下している状態ですので、焦らずゆっくり対応することも大切です。

次に、頑張りすぎないこと、一人で抱え込まないことが大切です。在宅の場合は排泄・入浴介助、炊事・洗濯など身の回りの世話をホームヘルパーにお任せするという方法もあります。必要に応じて特別養護老人ホームや介護老人保健施設を検討しても良いでしょう。特に認知症の母と息子の二人暮らし、もしくは認知症の妻と夫の二人暮らしの場合、介護者である男性の息子・夫の体力だけで介護は一通りまかなえることが多いこともあって、介護サービスの導入が遅れたり、息子・夫が一人で介護負担・ストレスを抱え込んで、結果として認知症の人に対する暴力に繋がってしまうこともあります。認知症のケアを専門の介護職に任せるのを躊躇わず、問題を一人で抱え込まないようにしてください。

3つ目は、ご本人に必要な存在であると認識してもらうことです。認知機能が低下したからといって、何もかもできなくなってしまうわけではありません。昔覚えたことや身体が覚えていることなど、認知症の方でもできることはたくさんあります。自分でできることは自分でやってもらうようにするだけで、ご本人の自信にもつながりますし、家族の負担も減らすことができます。4つ目は、社会とのつながりを持つようにすることです。在宅であればデイサービスなどを利用して家族以外の人たちとの関わりを持つようにし、施設であればレクリエーションなどを通して他の入居者の人たちとコミュニケーションを取るようにすると良いでしょう。

以上のポイントを心がけることで、ご本人は心穏やかに過ごせるはずですし、介護する家族の心の負担も少なくなっていくでしょう。認知症の介護は負担が大きいものです。理想だけでは上手くいかないことも多々あります。少しでも負担を軽くする方法を見つけ、介護される側とする側の双方が心穏やかな時間を延ばせるようにしていきましょう。

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