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認知症には種類がある?原因となる病気とは?

認知症は原因不明の治らない病気だと思っている方も多いのではないでしょうか。

しかし認知症とは病気の名前ではなく、「物忘れが激しい」「人の名前を覚えられない」「つい先ほどのことを思い出せない」といった認知機能が低下する症状そのものを指します。何らかの原因によって脳の細胞が破壊されてしまったため、あるいはうまく働かなくなってしまったために出る症状のことなのです。

原因となる病気にはさまざまなものがありますが、日本では特に「アルツハイマー病」「レビー小体病」「脳血管性の病気」の割合が多く、三大認知症と呼ばれています。中でも半分以上の割合を占めるのが、「アルツハイマー病」です。

アルツハイマー病になると脳にアミロイドβというタンパク質が溜まっていき、蓄積したアミロイドβが脳の神経細胞を変性させることによって、認知機能の低下を引き起こします。画像診断により記憶を司る海馬が委縮することがわかり、老人斑と呼ばれるアミロイドβの沈着が確認されることが特徴です。女性に多く、症状は徐々に進行していきます。

次に多いのが、「レビー小体病」です。レビー小体病は、大脳皮質など脳の一部にレビー小体と呼ばれる特殊なタンパク質が表れて蓄積することによって、認知機能が低下していきます。手足の震え、筋肉のこわばりなどパーキンソン病に似た症状が見られることが特徴で、生々しい幻覚もまたレビー小体病の特徴です。画像診断では脳の萎縮が目立たないことが多いですが、SPECT検査(脳血流シンチグラフィ)をすると、脳神経の変性している部位を捉えることもできます。症状の変動が大きいのも特徴で1日の中でも調子の良い時と悪い時を繰り返すことがあります。アルツハイマー病やレビー小体病が認知症を引き起こすのであれば、これらの病気を治療すれば症状が改善するのではないかと思われるかもしれません。しかし残念なことに、このアルツハイマー病やレビー小体病に関しては、発症の原因が明らかになっていないのです。

一方で、病気のメカニズムが明らかなものも実は存在します。それが、アルツハイマー病やレビー小体病に次いで患者数の多い「脳血管性の病気」です。脳血管性の病気には、脳の血管が破裂する脳卒中や血管が詰まる脳梗塞などがあります。このような脳血管性の病気が原因で認知機能の低下が見られた場合は、原因となる病気の治療を進めていくことで、認知症を改善できることが分かっています。また、脳血管性の病気以外にも、治療可能な認知症は存在しています。水頭症、硬膜下血腫、甲状腺機能低下症やうつ病、てんかんなどもまた、認知機能低下の症状を引き起こすことがある病気です。水頭症や硬膜下血腫は手術によって改善することができますし、甲状腺機能低下症はホルモン補充療法によって改善することができます。これらは原因となる病気を治療していくことで、症状が快方に向かう可能性が残されています。このように、認知症といっても症状を引き起こす原因はさまざまで、原因が異なれば治療法も異なります。それぞれに合った治療を受けるためにも、早めに専門外来・もの忘れ外来を受診するようにしてください。

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